2025-12-01から1ヶ月間の記事一覧
先月、高畠駅で電車待ちの間に貸出コーナーにあってふと手に取った『物語・山形県文壇史』。そしたら祖父のことが書いてあるではありませんか。早速、全国の古書店をインターネットで在庫を探し、京都の古書店から入手した。内容は同著に譲るとして、山形県…
戦後80年の節目に読んだ『人びとの社会戦争』。開戦原因を政治史や軍事史ではなく社会史・感情史から解明する。第一次大戦後の「解放」と満州事変以降の「引締め」が衝突する国内の「社会戦争」が、対外戦争を招いたと論じる。人々は戦争を社会正常化の手段…
『思考の整理学』。大学で今一番売れている本とのことで自分は大学生ではないが、大学生に戻った気分で読んでみた。ポイントは、①考えを寝かせる どうしても解けない問題はいったん寝かせて時間をおいてから考える。②メモに書き出す 覚えることはメモに任せ…
東京駅丸の内駅舎の保存・復原工事を経て2012年に再開業した東京ステーションホテル。同ホテルの「おもてなしの哲学」を総支配人をはじめ、入社3年目のフロントスタッフ、ソムリエ、宴会、ウエディング、ハウスキーピングなど11名のスタッフへの丁寧なインタ…
コンゴのカッパーベルトと称される地帯をルブンバシ、キプシ、リカシ、フングルーメ、カンボーブ、ティルウェゼンベ、コルウェジと西へ危険を顧みずに歩み、コバルト産出の実態を暴く『ブラッド・コバルト』。世界的なEV・スマートフォン競争の裏で不可欠…
滝井いづみの『時間を「うまく使う人」と「追われる人」の習慣』。わかりやすい図解で、参考になることも多々あった。一例としては、・手帳を「考える場所」として使うアナログの手帳は「目に見えない時間」の価値を上げるための手段。自分の目標に紐づいた…
大学時代の年末年始に年賀状配達で仙台市内をカブで走り回った郵便局でのバイト。そんな郵便局での知られざる闇を暴いた『ブラック郵便局』。民営化前後の郵便局では、ノルマ達成のため局員が自腹で商品を買う「自爆営業」が横行していた。著者はその取材を…
圏論は1940年代、アイレンベルグとマックレーンにより、急速に発展する数学諸分野の類似性や関係性を捉えるため、代数トポロジーのホモロジーを記述する道具として生まれた。分野横断的な視点で構造そのものを扱う点が特徴で、戦後数学の統一的基礎を求める…
自分らしい強みを見つけるには、まず徹底した自己分析が重要。仕事内容や人間関係などで「何が嫌か」「何が心地よいか」を明確にし、他人の評価ではなく自分の価値観を基準に再設定する。次に、競争的な評価軸から一度離れ、自分の「好き」「得意」「情熱」…
我々は普段、自分の言葉が世界の見方をどれほど規定しているかを意識しないが、母語以外の言語を学ぶことでその固有性が見えてくる。『無数の言語、無数の世界』では、大学や研究で扱われてきた言語が世界のごく一部に過ぎず、言語の多様性が過小評価されて…
名前への不思議な親近感から、田中宏和さんは約30年前に同姓同名を探す活動を開始した。ネット未普及の中で仲間を増やし、歌やバスツアー、本の出版、全国ツアーへと発展。14人の同名著者が並ぶ広告など話題を呼び、ついには多数の田中宏和が集結しギネス認…
高市首相誕生でにわかに注目を浴びたサッチャー。ちょうど今年がサッチャー生誕100年と日本初の女性首相誕生の時代背景のもと刊行された本格評伝で、彼女の実像を多角的に描く。英国初の女性首相でありながらフェミニズムには否定的で、自己責任論を徹底し女…
『ドイツ戦後史1945-1955』。敗戦と占領下の民主化を経験した戦後ドイツ社会を、人びとの心性と日常から重層的に描く。廃墟での生活、闇市や大移動、文化や性の変容、男女の齟齬や占領軍との関係などを資料豊かに再現。混乱の中での連帯と崩壊の併存、自己被…
デビッド・ロブソンの『知性の罠』。重要なのは、・目の前の事象に対して、好奇心を持つ。・問題が起きた時に修正できる知的慎重さを持つ。・反対意見にも公平かつ真摯に耳を傾けるオープンマインドを持つ。といった点。この3つを持つことは、プライドを捨…
ジョセフ・ヒースの『資本主義にとって倫理とは何か』。曖昧なお説教と批判されがちなビジネス倫理に対し、経済学や政治哲学を踏まえた体系的理論の重要性を示す。著者の「市場の失敗アプローチ」は実践的指針を与え、人文学徒向け経済学入門としても機能す…
『『種の起源』を読んだふりができる本』。魅惑的な書名である。しかし、読んだふりどころか、『種の起源』の要点を理解するのに大いに役立つ有意義な一冊。この本では、ダーウィンを神話化も反神話化もしない姿勢にある。十九世紀のイギリスにおいて『種の…
個人的にはおニャン子クラブよりも仮面ノリダーの印象が強い渡辺満里奈。どうしてこの本を予約したのかは定かではない。てっきり奥様から頼まれたのかと思いきや、そうではなかった。そんな不思議な状態で読むこととなった『不機嫌ばかりな私たち』。さっそ…
黒井文太郎と小泉悠という面白そうな組み合わせ。その対談集が『国際情勢を読み解く技術』。アカデミズムとジャーナリズムのそれぞれで軍事問題を専門とする両氏が、米国やロシア、ウクライナ、中国、北朝鮮など日本で関心が高い国際情勢を対談形式で解説し…
私たちはなぜ成長にこだわるようになったのか。『GROWTH』でサスキンドが鋭く解説する。私たちが成長を当たり前の目標だと思うようになったのは、実は人類の歴史から見ればごく最近のことだと指摘する。成長をめぐって、世界は「脱成長派」と「成長停滞派」…
日本とドイツの財政史とファシズムの条件を比較しつつ、現代日本の政治混迷と財政民主主義の危機を論じる『令和ファシズム論』。著者は、将来不安が社会分断を生み、アベノミクスやMMTに依存した財政膨張が非常手段の恒常化を招く危険を指摘する。大内兵衛の…
和田秀樹の著書を久々に読んだ。『感情的な自分から卒業する本』。日常でつい感情に振り回されてしまう人に向け、心理学と精神医学の知識を平易にまとめた実践的な一冊である。感情は抑え込むのではなく「扱い方を学ぶもの」という視点で、思考のクセを見直…
『外務官僚たちの大東亜共栄圏』。戦前・戦中の日本外交を担った外務官僚たちが「大東亜共栄圏」構想をどのように理解し、形成していったのかを実証的に描く研究書である。外交文書や官僚個人の記録を丁寧に読み解き、軍部主導と見られがちな帝国政策の内側…
中野信子の『人は、なぜ他人を許せないのか』。許せない感情の背景にある脳科学的メカニズムと社会心理をわかりやすく解説する一冊。人が怒りや憎しみを抱くのは、脳の報酬系が「正義の執行」に快感を覚える仕組みや、集団内で秩序を保つための進化的機能が…
『AIに看取られる日』。テクノロジーが人生の最終局面にまで関わるようになる未来を多角的に考えさせられる一冊。医療現場でのAI活用が進む中、「看取り」という正に人間的な営みに機械がどこまで寄り添えるのか、倫理的・心理的な視点から丁寧に論じら…
『冒険者たちの心理』。山野井泰史、片岡佳哉、大西良治ら偉大な冒険家を中心に、冒険に向かう人々の内面に潜む動機や不安、決断のメカニズムを、多様な事例から丁寧に掘り下げた一冊。挑戦へ踏み出す瞬間に働く心理や、仲間との関係性が行動に与える影響が…
まったく馴染みのない外国語を8週間でマスターするという驚異的かつ魅力的な大学での講義。それを詳細にまとめた『8週間語学の旅』。旅する内容かと思いきや学習についてで、まず日常に目標言語を取り入れる「環境づくり」から始まり、文字や音をパズル感…
読んだ本の感想を書き留めることにしているが、なかなか文章が上達しない。参考にするべく読んだ佐々木敦の『「書くこと」の哲学』。書くことを意識して常に何かに書き留めること(メモ)の重要性などは参考になったが、特に、「ことばの使い方を学ぶこと、…
齋藤孝の『折れない心は、言葉でつくる』。この著書からも様々な教訓を得ることができた。○ 「切り替えスイッチ」は複数あるといい 3本の柱があると、こちらがダメなら今はこちらを大事にしよう、と考えればいい。○ 失敗したら「ナイストライ」 「このくら…
習慣はなかなか定着しない。以前、何かの本で「定着させるには21日間必要」との記載があった。根気のいる習慣の定着化であるが、習慣の効能や定着化の方向を紹介した『習慣が10割』。・習慣は誰でも、何歳からでも身に付けられる:今日始めれば、明日から…
『世界は知財でできている』。インターネットが普及した現代だからこそ、知財の知識は重要である。そんな重要性をわかりやすく解説した一冊。特許・商標・著作権などの知的財産が、企業競争、国家戦略、日常生活にまで深く影響していることを平易に解説して…