2024-08-01から1ヶ月間の記事一覧
『政治はなぜ失敗するのか』。政治に強く関係する、民主主義、平等、連帯、安全、繁栄という5つの概念が、各々に抱える「罠」を中心に議論が展開される。政治の失敗は誰か他人や他国のせいだと考えているから生じる。しかし、勝手なのはみな同様で、自分や…
茨鬼こと茨木理兵衛を綴った『茨鬼ー悪名奉行茨木理兵衛 』。架空の人物と思いきや実在した人物のようで、恥ずかしながら存在を知らなかった。伊勢藩藤堂33万石の下級武士が藩財政の再生のため地割(均田)を強行しようと実直に取り組み、最終段階で百姓一揆…
図書館の新着コーナーで出会った『チャップリンが見たファシズム』。1931年に「街の灯」公開後にアメリカを旅立ち、予定を大幅に超過して約1年半も世界周遊したチャップリンの足跡を綴った一冊。ちょうどファシズムと重なった時期。イギリス、ドイツ、フラン…
これも日経新聞の書評で紹介されていた『数学思考のエッセンス』。インターネットを使う際に気をつけたい「フィルターバブル」現象から、新型コロナウイルス感染拡大のメカニズムまで、身近な場面で役に立つ数学の考え方を丁寧に解説する実践的入門書である…
直木賞作家である佐藤正午の7年ぶりの新作長編小説『冬に子供が生まれる』。「今年の冬、彼女はおまえの子供を産む」。自分が冬生まれということもあってか、興味深く読んだ。2人の丸田(マルセイとマルユウ)が出てきて、最初のうちはどっちがどっちで頭…
夏休みに読破したのに、書評を書き忘れてしまっていた『BIG THINGS〜どデカいことを成し遂げたヤツらはなにをしたのか?』。ビッグプロジェクトを成功させるには「ゆっくり考え、すばやく動く」ことが鍵。プロジェクトには多くのバイアスが潜んでおり、それ…
『シニアになって、ひとり旅』。自分にはまだ先の話と思いつつ、今から少しずつ備えないといけない。そんな想いから読んだ一冊。海外旅に精通した著者の日本国内を巡る小さな旅。デパートの大食堂、小湊鉄道のディーゼルカー、都内の暗渠道、苫小牧発仙台行…
12球団で一番大変だと言われている阪神タイガースの監督。現在の岡田監督で35人目とのことで、他球団よりも突出して多い人数。野球好きな自分が最初に記憶に残っている阪神の監督は安藤統男。1985年の優勝の土台を築いたとされている。そんな阪神の第8代監督…
舞台は東北の北部。そのため、登場人物の会話は訛っていて、初めから親近感が湧いた『雪渡の黒つぐみ』。過激な宗教布教と領地争いなどの問題を抱えた江戸の前期。「七色の声」を操る一族の若き忍者・景信が、声色を武器に諜報活動に挑む。その声を武器に、…
久々にChatGPTに聞いてみた。『食料危機の未来年表』は、日本の農業が直面する多様な危機を予測し、その影響と対策を描き出した一冊。著者は気候変動、人口減少、技術革新の遅れといった要因が、今後どのように農業に影響を与えるかを具体的なデータやシナリ…
日本経済新聞の「私の履歴書」で今月連載中の北岡伸一。そして、この本を読むきっかけとなったのも日本経済新聞の読書欄。日本経済新聞さまさまである。国連大使やJICA理事長などを歴任した政治学者の著者が、主にJICA時代に訪れた国々を紹介している。この…
自分は内向型の人間(のつもり)。外向型の人が評価される印象があるが、ようやく内向型の人も評価される時代が来たと感じる一冊。・外向型のように振る舞うことはできるが、そうすることで本来内向型が持つ思慮深さなどの能力を発揮できなくなる ・内向型は…
バカの壁で有名な養老孟司先生の『時間をかけて考える〜養老先生の読書論』。読書によってどのように時間をかけて考えればいいのか。そんな期待を込めて読み進めたが、朝日新聞に掲載された養老先生の書評をまとめた本だった。紹介されていた本の中でいくつ…
本居宣長と言えば「古事記伝」。その話が中心なのかと読んでみたら、いい意味で裏切られた。そんな『本居宣長』。知の巨人が日本文化の全体像を「もののあはれ」と断じ、商人の家(小津家)を継がず、道ならぬ恋に悩むという亀裂を内に抱え、古代文献の読解…
散歩を極めたい。そんな思いで『散歩哲学』を読んでみた。「角打ち散歩の新橋・神田」の章では馴染みのお店が多々登場するが、飲み歩きの流儀は「通りすがりの客として店に入り、さまざまな葛藤を経た上で、その店の風変わりなユーザーとなる」とのこと。そ…
先日9日に長崎での平和祈念式典でイスラエルを招待しなかったことが話題になった。また、ハマスの最高指導者が暗殺されたニュースもあった。そんな時に、タイムリーに読んだ『ガザ紛争の正体』。2023年10月7日、ハマスのガザ攻撃により、多数の犠牲者が出た…
「十二月の都大路上下ル」と「八月の御所グラウンド」の2話を収める『八月の御所グラウンド』。どちらも古都・京都が舞台になっている。まずは前者。駅伝小説で、超絶方向音痴のサカトゥーが全国高等学校駅伝競走大会を急遽走ることに。そして方向音痴炸裂…
森林ジャーナリスト田中淳夫氏の本を読んだのは「虚構の森」以来2冊目。それが今回の『盗伐~林業現場からの警鐘』。山林の所有者は地元にいないことが多い。その隙をついて特に宮崎県を中心に盗伐が多発しているという。そして、盗伐の被害に遭っても表沙…
ピーター・ティールの生き方や思想から学ぶことで、新しい投資家や起業家の在り方を学べる『無能より邪悪であれ』。ティールの成功の秘訣は、常に異なる視点を求め、新しいアプローチを模索し、それを実行に移すことにある。彼はリーダーシップやビジネスの…
「風土記」と言うほどの歴史は感じないと思いつつ、東京西部の架空の地域「うらはぐさ」と呼ばれる街を舞台にした長編小説『うらはぐさ風土記』。主人公の沙希が学生時代に親しんだ商店街など30年前とあまり変わらない場所をいろいろ見つけ、様々な人と出会…
飲みで贔屓にしているインド料理店。始まりは、新宿の職場へ笹塚から歩いて通勤していた途中にたまたま見つけたインド料理店。飲み放題付きで2000円と格安だった。すぐに職場で人気のお店となった。インド料理と言いながらネパールの方がやってるお店が多い…
『自由とセキュリティ』。政治学の原典を読むことには、独特の困難がある。この困難を乗り越える手段の一つが、先達の道案内に従うことが有効である。J・S・ミル、ホッブズ、ルソー、バーリン、シュミット、フーコーの6御大。それぞれの思想家がどのような…
恥ずかしながらまだ一度も訪問したことのない富岡製糸場。長年にわたって製糸場を所有・稼働させていた片倉工業。1987年に操業を停止した工場を2005年までそのまま温存した片倉工業。稼働しなくなった施設を18年間守り続けた。片倉工業に保存を決断させたの…
無意識を意識することは難しい。無意識について学ぼうと思い読んだ『無意識の正体』。フロイトやユング、アドラーなどの精神分析の理論から著者は無意識を現象学的に分析することによって無意識の本質を理解できる、と力説している。自分の無意識を自己了解…
『幸せになるためのサイエンス脳の作り方』。現代社会の課題や科学の本質に焦点を当て、深い思考を好む方々に良い示唆を与えてくれる。科学的アプローチで環境問題や原発、寿命などの社会的な課題に取り組み、読者に新しい視点を提供している。「人間の大脳…