【MB2025-230】ドイツ戦後史1945-1955(ハラルト・イェーナー)

 『ドイツ戦後史1945-1955』。敗戦と占領下の民主化を経験した戦後ドイツ社会を、人びとの心性と日常から重層的に描く。廃墟での生活、闇市や大移動、文化や性の変容、男女の齟齬や占領軍との関係などを資料豊かに再現。混乱の中での連帯と崩壊の併存、自己被害者化と非ナチ化という矛盾を捉え、占領と再教育が民主主義成立の前提となった過程を西独・東独の差異も含めて示している。社会の崩壊と連帯が「一つの呼吸の中に存在していた」ことを強調する。日本の終戦直後についても同様の著作物を期待したい。

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