【MB2026-001】伊藤博文の流儀(福屋利信)

 自分が生まれ育った頃の千円札は伊藤博文。今年最初の読書は、そんな初代首相・伊藤博文の再評価を試みた評伝『伊藤博文の流儀』。郷土の英雄への低評価に疑問を持った著者。伊藤が憲法制定で天皇権力を抑制し、当初は日韓併合に反対するなど、君主制と民主制の均衡を重んじた政治姿勢を「流儀」と位置づける。英語を学び続けた点や「日の丸演説」に象徴される高いコミュニケーション力にも注目し、流暢さより内容と熱量の重要性を指摘。台湾統治や国際的視点からの評価も盛り込んで、伊藤の多面的な姿を描いている。

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【MB2025-242】物語・山形県文壇史(斎藤礼助)

 先月、高畠駅で電車待ちの間に貸出コーナーにあってふと手に取った『物語・山形県文壇史』。そしたら祖父のことが書いてあるではありませんか。早速、全国の古書店をインターネットで在庫を探し、京都の古書店から入手した。内容は同著に譲るとして、山形県を舞台に展開された文学活動の歴史を地域文壇の視点から叙述した書籍。山形県内出身・ゆかりの作家や詩人、評論家らの作品・活動を時代ごとに整理し、地方文学の特色や背景、同人誌・文芸運動の展開、文学的ネットワークの形成過程をたどった一冊となっている。

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【MB2025-241】人びとの社会戦争(益田肇)

 戦後80年の節目に読んだ『人びとの社会戦争』。開戦原因を政治史や軍事史ではなく社会史・感情史から解明する。第一次大戦後の「解放」と満州事変以降の「引締め」が衝突する国内の「社会戦争」が、対外戦争を招いたと論じる。人々は戦争を社会正常化の手段として支持し、政府や軍も世論に制約された。戦時下にも文化や娯楽は活況を呈し、1945年以降も社会戦争は形を変えて続いたと描く。軍部だけが戦争に邁進したわけではないことがよく理解できた。文量が多く読み終えるのに苦労したが、読破できて良かった。

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【MB2025-240】思考の整理学(外山滋比古)

 『思考の整理学』。大学で今一番売れている本とのことで自分は大学生ではないが、大学生に戻った気分で読んでみた。ポイントは、
①考えを寝かせる
 どうしても解けない問題はいったん寝かせて時間をおいてから考える。
②メモに書き出す
 覚えることはメモに任せて、頭の中には思考するための場所を確保する。後から見返した時に大きな発見があることもある。
③異分野の人と話す
 積極的に外に出て専門分野が異なる人と触れ合うことが、アイデアを生み出すために重要。
など。今からでも十分に間に合う思考の整理学であった。f:id:montedio2024gotoj1:20251230095602j:image

【MB2025-239】東京ステーションホテル(上阪徹)

 東京駅丸の内駅舎の保存・復原工事を経て2012年に再開業した東京ステーションホテル。同ホテルの「おもてなしの哲学」を総支配人をはじめ、入社3年目のフロントスタッフ、ソムリエ、宴会、ウエディング、ハウスキーピングなど11名のスタッフへの丁寧なインタビューによって紹介した一冊。「サービスプロフィットチェーン」という考えを最重要し、各々が仕事を選んだ誇りが大いに感じられる。そして、全ての仕事には「ありがとう」がある。誰かに必ず感謝されていることを意識する重要性を忘れずに過ごしたい。

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【MB2025-238】ブラッド・コバルト(シッダルタ・カラ)

 コンゴのカッパーベルトと称される地帯をルブンバシ、キプシ、リカシ、フングルーメ、カンボーブ、ティルウェゼンベ、コルウェジと西へ危険を顧みずに歩み、コバルト産出の実態を暴く『ブラッド・コバルト』。世界的なEV・スマートフォン競争の裏で不可欠な電池原料コバルトは、主にコンゴ民主共和国で採掘されている。著者は現地取材を通じ、低賃金や崩落死、子どもの奴隷労働が常態化する過酷な実態と、植民地支配以来続く暴力の歴史を描写。先端技術の恩恵が、声なき犠牲の上に成り立つ現実を訴えた一冊である。

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【MB2025-237】時間を「うまく使う人」と「追われる人」の習慣(滝井いづみ)

 滝井いづみの『時間を「うまく使う人」と「追われる人」の習慣』。わかりやすい図解で、参考になることも多々あった。一例としては、
・手帳を「考える場所」として使う
アナログの手帳は「目に見えない時間」の価値を上げるための手段。自分の目標に紐づいたやることをリストに書き出す。
・自分の意思を伝える際に役立つ4つのポイント
①断るときも、まずは相手の言うことを傾聴し、理由と代替案を一緒に伝える
②クッション言を添える
③自分の考えは事実と意見を分けて伝える
④相手に察してもらうことを求めない
など。

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