【MB2024-027】音楽と生命(坂本龍一・福岡伸一)

 前回紹介した教授の『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』の中で何度も触れられており、読まなくてはと思い手に取った教授と動的平衡の第一人者・福岡伸一氏との対談集『音楽と生命』。それぞれ「音楽」と「生命」といった異なる自分の分野で共通項を探求して語り合う姿は爽快である。「有限であるからこそいのちは輝く」と生物学者が言えば、音楽家も演奏は「一回性」があるからこそアウラ[オーラ]があると語る。言葉やロゴスでは表しきれない自然[ピュシス]をいかに音で表現するか、これが想像力の源であろう。

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