【MB2024-219】アウシュヴィッツの小さな厩番(ヘンリー・オースター、デグスター・フォード)

 この本は時間をかけてじっくり読んだ。ホロコーストを生き延びた貴重な自伝である『アウシュヴィッツの小さな厩番』。収容所での過酷な経験が赤裸々に綴られており(書名にある厩番の話は少ししか出てこないが)、ホロコーストの残虐な状況に言葉を失う。戦後アメリカで検眼医の権威となった著者オースターは二度と祖国ドイツには戻らないと誓っていたが、2011年にケルン市とナチス記録センターに招かれた。そこでのスピーチで説いた「寛容」の心構え。これこそ人間に備わる残忍な一面を制御する鍵なのであろう。

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