【MB2024-043】ドキュメント異次元緩和(西野智彦)

 『ドキュメント異次元緩和』。黒田日銀の果たした役割がよくわかる一冊。2013年に日銀総裁に就任した黒田東彦氏。2%のインフレ目標を掲げ、金融緩和を一貫して続けた。過去の常識を覆す大量の通貨供給で物価を押し上げ、日本経済を再生させようとした「異次元緩和」は安倍元首相の看板施策アベノミクスの原動力であり、稀有な金融実験でもあった。しかし、10年が経過しても目標には到達できず、異次元緩和はそのまま常態化した。現在の植田日銀の施策を見る上でも参考にしたい、そんな黒田日銀の足跡である。

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