昨年の年末に今年の一冊として紹介されていた菅原百合絵の詩集「たましひの薄衣」。ようやく読むことができた。短歌や俳句のようなリズムで読むのとは異なり、この歌集では、『薄衣』をまとった内に『たましひ』を揺れ伝える、そのような言葉の333もの葉がゆれているのを感じられる。これが新鮮な現代詩の姿なのであろう。いくつか紹介したい。
きみの知らぬきみに触れえず午睡する幽けき息を聴きゐたるのみ
たましひのまとふ薄衣ほの白し天を舞ふときはつかたなびく
一生は長き風葬 夕光を曳きてあかるき樹下帰りきぬ
昨年の年末に今年の一冊として紹介されていた菅原百合絵の詩集「たましひの薄衣」。ようやく読むことができた。短歌や俳句のようなリズムで読むのとは異なり、この歌集では、『薄衣』をまとった内に『たましひ』を揺れ伝える、そのような言葉の333もの葉がゆれているのを感じられる。これが新鮮な現代詩の姿なのであろう。いくつか紹介したい。
きみの知らぬきみに触れえず午睡する幽けき息を聴きゐたるのみ
たましひのまとふ薄衣ほの白し天を舞ふときはつかたなびく
一生は長き風葬 夕光を曳きてあかるき樹下帰りきぬ